11月21日

出勤準備をしながら意思に反してボロボロ涙が出るので、気にせずとっとと化粧をしてしまう。化粧を施すと涙が止まるのは不思議だと思う。そんなことの後に電車に乗って、先日友達と遊んだときに勧められて購入した『できることならスティードで』を読み始めると、「化粧」という漢字の成り立ちについての話があってタイミングが良い。自分ではない存在に生まれ変わるための儀式。自分の本当の夢はなんだったんだっけと考える。全て断ち切って、全て捨てて、どこかに逃げることを誰かに背中を押してほしいと思っている。でも同じくらい、そんなことをしないでと止めてほしいとも思う。自分が本当にどうしたいのかよくわからない。年末年始は実家に帰らない限りはひとりで過ごすことになるけれど、バーチャルおばあちゃんの配信があるだろうし、と思うと本当に、心の底から平気になる。いずれ自分もそういう存在になれたら良いのにと思ったりする。ひとりで生きている人間が大勢いる世界で、つらくなったときの拠り所があれば、そういうものを作れたら自分自身も幸せになれるのではないか。表面的、物質的な自分の望みはよくわからない。芯を失いたくない。芯というのが適当な表現かはわからないけれど、どうしても最後までそれを手放せなかったから離婚した。全部捨てて東京にでも引っ越して、大都会の中で人生を仕切り直して働くのも楽しいだろうと思う。今の状況を守ったまま住んでみたかった家にチャレンジして引っ越して、他人とちゃんと関わりながら生活を整えていくのも楽しいと思う。

内見は楽しかった。住めないなと思う。どうしてもお好み焼きが食べたくなって、遅い時間に作って食べた。食事をしたいと思えるのは健康的。