1月9日

2時頃から寝たり起きたりを繰り返してしまう。4時頃に耐え切れなくなって和室へ。シピのタオルを漂白剤に浸ける間にケージと部屋を掃除して、自分の衣類とまとめて洗濯機を回す。おたく活動に精力的だった頃は早起きする機会が多かった。テレビを点けると大体にんにくだか卵黄だかの健康食品やよくわからない化粧クリームのショッピング番組が流れていて、それを眺めながら準備をしたものだ。コロナ禍直前の日々が無性に懐かしくなる。炭水化物を抜き、カラコンを入れ、二重を作り、何種類ものサプリメントを毎日飲み、徹底的に日焼けを気にし、ガードルで身体のラインを正し、13cmのヒールを履いていた、若さの最後の時間。悩みはあれど楽しいことばかりだったと思うのは記憶が美化されてるんだろうか。でももう戻りたくないと思うのはどうしてだろうか。5時。ゴミ出しに行ってしまおうと外に出ると、まだまだ夜中の色をした空に満月が我が物顔でぴかぴか光っている。日々の中でこういう瞬間を重ねられれば孤独と寛解できるんだろう。

二度寝をして10時頃に再度起きる。無性に容姿を整えたくなってしっかり化粧を施そうとするも、肌が反発してくる感覚がある。年々化粧をしていないときの顔の方が好きになっていく。14時に友達と待ち合わせて十日えびす。なんだかんだ毎年お参りしていて、昼間に行くのははじめて。人が多すぎる。気持ちで負けているのでおみくじは引かなかった。ベビーカステラを買って友達と一緒に自宅へ帰る。みんなシピにめろめろになっていく。たこ焼きパーティー。飲酒するとメンタルが落ちがち。いつだって耐え切れないくらい寂しいのだ。本心の底の底を吐露しようとすると片言のロボットみたいになる。ぬるい風呂に浸かり続ける。