2月24日

ここ最近は頭より手を動かしていることが多い。その方が楽だし情緒も安定するように思う。簿記の勉強をしていた時間は編み物の時間に置き換わった。原寸のイメージを描いて、それに合わせて目数を考えながら編み図をメモしていく。ぐちゃっとした気持ちに襲われそうになる時もたくさんある。かき消すみたいに無心で編む。作ることの意味を考えなくなった。簿記を勉強することの意味を考えなかったのと同じ。2級の勉強も始めなければいけない。休憩期間を、と思っていたけれど勉強癖は一瞬で抜けてしまいそうだ。今はなんというか、崩れかけの階段を登っている気分。穏やかではある。でも急ごしらえの穏やかさだ。焦って駆け上がれば足元が崩れ去ってしまう恐怖がある。新しい思考の流れや生活スタイルを試しつつ馴染ませていっている段階だ。希望や感情といった実態がなく不確かなことはあまり考えない。考えてもどうにもならない。足りないものは山ほどある。それをつぶさに確認しながら数えていてもやっぱり仕方ないのだ。

無心でいると身体に不具合が出はじめる。なんとなく常に吐き気がして熱っぽい。お腹は減るのに食べたいものもなくて、キッチンに立つのが億劫な割に出来合いのものを食べるのもしんどい。起きている時間を減らそうと思って22時に薬を飲んですぐに眠っても、その分早く目覚めてしまう。こういったときにyoutubeの配信者に助けられる。同じ時間に同じものを見ている人たちがたくさんいる安心感は、起きているときの孤独感をかなり軽減してくれている。

応援しているアイドルが1位を獲った。それを知ったのは20日のこと。駅のホームで耐えきれずに泣いた。10年越しの悲願だった、その10年を見てきている。彼らの生き方は私の教科書そのものだ。10年の時間をかけて、己の全てを捧げて夢を目指したとして、私は今日からどこまで行けるだろうか。本当の望みならば10年を捧げられるだろうか。シンメが変わり、シンメが辞め、後から入所したシンメが先にデビューをし、表に名前が出ることが減り、ユニットにも配属されず、組まれたユニットのメンバーが辞め、そんなことを繰り返しながら彼はここまでたどり着いた。誰も文句が言えない立場を築き上げた。己が選んだ道を迷わず、努力を怠らず進むだけというその姿勢が私を支えてくれる。