1月24日

寒い。大寒波が来るらしい。今月の電気代予測をサイトで見たら2万円近くになっている。部屋数があって24時間エアコン付けっぱなしなんだからそりゃそうだ。給料は上がらないのに物価は上がっていく。気分の上下はあるが、今までに比べたらかなり穏やかなところで収まっている。間違いなく喜ばしいことなのに、でも去年のほうがずっと楽しかったよな、とか思ってどこまでも学習しない人間。

仕事。仕事を取れば取るほど他人にしんどい思いをさせてしまう上、結局赤字を出している可能性すらあるというから本当に嫌になる。人は良いのに泥舟。これで新しい人が面接に来るとか言われてしまうと一刻も早く転職を…なんて思うけど、そうなると東京に行きたいから余計動きにくい。必死こいて見つけた今の家はどうなる。在宅と休日で週4日丸々シピと過ごせている今の暮らしはどうなる。一周まわったのか、自分の人生をゲームのように捉え始めた。嵐の映画がアマプラ見放題に入ったから毎日見ていて、こういう態度で生きていくんだったと思い出す。選ばれて勝ち抜いた人間の立ち振る舞い。1%の可能性を100%信じる。ハッタリである。ステージの上に縛られて、それでも己を見失わない。観客やカメラではない、音楽や、もっと大きな、神様みたいなものに肉体と命だけで向き合う。あの板の上で何が起こるのか私は知らない。だけどその精神はきっと理解している。努力も苦しみも弱音も見せない美しさ。アイドルのように生きていたいんだった。それはめちゃくちゃつらくて孤独なんだった。だから喉から手が出るほどメンバーが欲しかったんだけど。ひとつ苦しめばひとつ表現が見つかる。やっぱりSHOCK、観たい…どう考えてもタイミングが今だろ。「Show must go on」 なんて笑いながら私は去年を乗り切ったけど、実際そうなのかもしれない。だからアイドルはいつだって私にとって教科書なんだろう。死ぬまで板の上から降りることはできないし、板の上に立つ限りは美しく愛らしく、誇り高く踊っていたいと思ってしまうから。

大寒波が来た。雪国育ちの私にはほとんど雨のように見える、温暖なこの土地の雪。それでも10年前に雪国を離れてからはじめて見るしっかりした降雪だ。嬉しくて駅までの信号待ちでずっと空を見上げてしまう。雪が降ると空に奥行きが出る。私たちの頭上にはどこまでも空間が続いてることを再認識して、安心する。忘れているボイド。一旦家に帰って、同じように積雪にテンションが上がった友達と外に出る。帰宅時より道も屋根も車の上も真っ白だ。さらさらの雪。近くの公園に向かって雪だるまを作る。猫だるま。雪のボールを手にした人たちが数組いて謎の仲間意識が芽生える。真新しい雪に足跡が付くのが嬉しくて走り回る。

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