6月23日

生きてます。

休職が続いている。だいぶ調子が戻ってきただろうと思い昨日転職について考え始めたら全てが嫌で恐ろしく消えたくなってしまった。泣きながら右腕をつまんで引っ張って掻き毟ってを繰り返し真っ赤になった。今朝起きると気持ち悪い色の内出血と痣がひどく現れていて、お湯が染みる。1日静かにベッドで横になっていた。夕方たまらずカッターの刃を右腕に当て、恐ろしくてやめた。スマホを触りすぎているので魚を育てるゲームを入れた。つまりスマホを触れないので、久しぶりにパソコンを出してきてこれを書いている。

6月20日はシピちゃんの不妊手術だった。偶然だが私にとって非常に意味のある日にちに手術となった。不安に駆られた私は散々神頼みをしてから病院へ向かい、手術は無事に終わり、さすがに術後当日はしんどそうにしていたシピちゃんにも、まあそこそこ元気が戻ってきたようだ。

脳が回らない。お腹も減らない。眠くもならない。つらいのをやり過ごす。

5月15日

良い目覚め。幸せだと思う。感情の振れ幅を小さくしたい。9時半に病院。薄手のコートを着たけど暑い。わざと日焼け止めを塗らずに外に出たりしている。同じ薬がまた出て、歩いて帰る。歩くのは好きだ。10時半にホームセンター。フランネルフラワーという花をこの間知って、そういえば苗が売っていた気がするなと寄ってみたらやっぱりあった。天使のウインクという別名が気に入った。花を育てたことがないので、母に連絡しながら土や用具をカゴに入れていく。鉢を選ぶのは人に似合う服を選ぶのに似ていると思った。帰ってきて早速植え替える。スコップの使い方もよくわからない。土をばらばらと溢しつつYoutubeを見ながら植え替えて、センスの無い出来だったけど楽しい。我が家の小さなベランダに置いて水をやると風に揺れてとてつもなくきれいだ。シピちゃんはもしかしたら生きている花を初めて見たのかもしれない。へっぴり腰になってしきりに鼻を動かして観察していた。幸せだと思う。

Youtubeを見ながら声を出して笑うことが戻ってきた。お風呂から上がって身体を拭きながら、私は今誰の役にも立っていないけど、別にそれでも生きていて良いのだな、と実感として思った。自分のことを大切にしましょうと世の中はみんな言うけれど、かなり相当難しいことだと思う。私は誰かの役に立ちたかったし誰かに必要とされたかったし、誰かに大切にしてほしかった。でも、知らない道を歩いて散歩する犬や軒先の花、窓辺に並べられた空き瓶を見てきれいと思ったり、きれいな花を買ってそれを愛でて満ちた気分になったり、ソファに横になって猫を腕枕しながら空を眺め続けたり昼寝したり、意味もなくただ編みたいから編み物をして時間を過ごしたり、本当はそれで良かったのだと思った。こう考えられるのは外界とのつながりを絶っているからで、自分で自分を守れているからで、この先どうしようかという不安は常にどこか頭の隅にあって苦しくもなる。家を整えることかもしれない、と思う。シェルターみたいな場所を物理的に作ってしまえば、私の漠然とした不安は案外消えるのかもしれない。

5月12日

一昨日の晩はまたしても副作用で目が冴えてしまうのと、身体中が痒くて眠れなかった。今までの人生、眠ろうと思えばいくらでも眠ってきたので不眠ははじめての体験。寝れないというのは不調の中でも相当つらいのでは。服薬を中断しようか悩むほどだったけど、不思議と身体が慣れてくるのか昨日は比較的よく眠れた。痒みも減った。シピちゃんもめずらしく私の顔の横ですぐに丸くなって朝までずっと眠っていた。

起きて諸々を済ませて、昨日届いたソファに横になって編み物の本を読む。クラフトバンドが届いたので昼から編み始める。14時頃に眠気に負けて17時までベッドで寝た。穏やかに1日が終わっていく。嫌な考えに囚われる時間が減った気がする。

5月10日

昨晩は薬を飲んでしばらくして、胸焼けとそれよりひどい頭痛に襲われる。脳を両側から圧搾されているような痛み。吐き気のせいなのか舌の両側から唾液が出てきて気持ち悪い。ホットアイマスクをするも30分ほどで再び目が覚めて、嘔吐感より頭痛に耐えきれず市販薬を飲む。眠気が訪れるまで読書をしようと1時間ほど読み続けるも薬が効いてこない。眠くもならず頭痛も残っている。どうにか眠ろうと横になって寝て起きてを繰り返しながら、空腹感に耐えきれず2時頃に小さなカップ麺と和菓子を食べて、それでようやく少し落ち着いて眠った。今は身体のいたるところが痒い。調べると痒みも副作用で出ている人がいるようだった。あとは嫌な空腹感。うまく表現できないけど、何かを食べたいわけでもないのに常に胃が動いていて落ち着かない感じ。胃腸の副作用もあるというのでその類かもしれない。つらい。

ずっと脳がせわしなく動いてる気がする。起きてからやることを、寝ているのか起きているのか、夢なのか思考なのかわからない狭間でシミュレーションしている。寝た気にならない。起きて、ご飯を食べて、洗濯をする。風邪を引いたときにもなんとなく似ている。10時頃まで読書。Youtubeばかり見ていると眠りの浅さに繋がる気がして怖い。友達が来てくれたのでホームセンターへ。ミニトマトの苗は最終めちゃくちゃ背が伸びるらしい。うちのベランダでは無理。しばらく散歩して、ファストフードを食べて帰ってくる。穏やかな日。信号待ちの間、病人の顔してる、と言われて、昨日深夜に起きてふと鏡の前を通った時に、自分の顔面の血の気の無さに固まったのを思い出した。友達は帰って、眠かったけど夜に寝たいので耐える。動物園の年間入場券を買おうと思う。母を誘って、お弁当を作って持っていくなり編み物をするなりしたい。そうなるとピクニックバスケットが欲しいなと思って、以前からクラフトバンドに興味があったので材料を注文した。バスケットが編めたらその上にかけるカバーも毛糸で編みたくなるだろう。やりたいことが少しづつ。怠けているというか、遊んでいるようで申し訳なくなる。

夕飯をとる時間が難しい。嫌な空腹感は常にある。19時頃にご飯を食べて、久しぶりに編み物をしたら22時になっていた。編み物は適当でも感覚でどうにかなるから性に合っていると思う。お菓子を食べて薬を飲んで、副作用が出る前に寝てしまおうと思う。

5月9日

昨晩処方された薬を飲んで、副作用が不安だったけど少し胸焼けするかな?くらいで、寝たら治っていて安心した。引き継ぎのために出社して、周りの人がしょんぼりするのをなんでだ、と思ったりした。こうなったのは自分だけのせいだし。さよなら皆様!ほな!と冗談のつもりで言ったけどやっぱり人はしょんぼりしていた。

昼前に帰ってきて、朝ごはんを食べてなかったのでサンドイッチを作って食べた。郵便局に行って、ホームセンターにミニトマトの苗を見に行って、わからなさすぎて何も買わずに帰った。人と育てたいのに、とか考え出すと死にたくなる。疲れた。ベッドに横になるとシピちゃんが近くで眠るので、あったかくて柔らかくてこちらも眠くなる。昼寝をすると夜に何度も目が覚めるので避けたいけれど、耐え切れず3時間ほど眠って起きて、恐怖が襲ってくるのにまた耐える。私は誰にも必要とされていない。会社も休んで、これで本当にどこにも存在価値がなくなってしまった。何も持っていない。愛する人に必要とされない。認知が歪んでいる。歪んでいると言い聞かせてスマホを開く。スマホを触るのもやめたい。お風呂に入る。結婚して普通に生活して普通に出産したかった。それが無理だったんじゃん。結婚したからって本当に、私が求めるような真摯さで愛されるか?子供を産むことが幸せか?私の求めている愛や幸せは多分世間の普通の価値観からは大きくずれて狂っているらしい。だから普通におさまろうとすると、自分の欲求と世間への体裁が喧嘩をして苦しい。言い訳や甘えだと言うんだろう。わかってもらわなくていい。私がつらいのだけを解消したい。

お金をたくさん稼げる仕事を探そう、とか思った。今だって愛はある。愛されてはいる。誰の一番でもないにしても。生活が怖い。生活の恐怖はお金で解消できる。良い暮らしや良い生活もお金で買える。包丁を洗ってタオルで拭きながら、肌に押し付けようと想像して恐ろしくなってやめた。死にたいと思うこと、思考より先に涙が出ること、電車に飛び込んでしまいたいと思うこと、車が突っ込んできて轢かれたいと思うこと。自死を選ぶ人間はこのような恐怖と1人きりで戦っていたのかとはじめて知った。想像とは全く違った。自分が一番死にたくなんかないのだ。こんなこと想像すらしたくもないのだ。でも否応なしに襲ってくるその思考から、なんとか最速で逃げ切らなければいけないその焦り。病院の待合室で泣いたのは、助けてくれる専門家と機関までは自分は逃げ切れたのだという安心だった。気を紛らわすことをたくさんしたい。美術館に行くか、猫を愛でるか、眠るか。

5月8日

胃痛。再診。休職3ヶ月。薬の処方。会社に電話してめげる。引き継ぎの出社とかやめといたらよかった。友達が来てくれた。普通におさまろうとするとつらい。狂ったままでいいなら楽しい。

5月1日

明日から東京に一泊二日。北海道の無念を晴らす旅行。荷造りをしようとして、バッグを作りたくなって、そういう意欲が出るのは久しぶりだったからミシンを出して作業をした。良いものができてうれしい。友達から連絡がきて、ちょうどこの連休中彼女の家の近くに行く用事があったのでそれを伝えると会えることになった。

午後から心療内科の初診。診察を待つ間で涙が出てしまった。どうしてこうなってしまったんだろうという気持ちと、もう医者が診てくれるから大丈夫だという安心感からだと思う。診察がはじまってすぐに泣いてしまう。休職3ヶ月。決められなかった。連休明けに再診の予約を入れて持ち帰る。どうしよう。どうしようというか、休職は投薬以前に行う治療の初手のようだった。覚悟を決める猶予だけをもらった状態。スーパーに寄って、しばらく家と真逆の方向に歩いていた。

甘えじゃないんだろうかと思う。元気な時は元気だし、仕事にも行けるし、人とも話せるんです。おおごとみたいでどうすれば良いのか、と渋ってしまった。休んでみなさん良くなるんですか。休めることなら休みたいです。難しいですね、わからない、でももう疲れたなと思います。疲れたから、時間がほしいんです。どうして良くしてもらった人たちを突き放すような方向に行ってしまうんだろう。会社を休めば治るわけじゃないのもわかってる。自分が一番わかっている。ケジメをつけないといけないことがたくさんある。心配してほしかったのか。構ってほしかったのか。愛してほしかったのか。たくさん悲しい。どうしてこうなってしまったんだ。どうして。